30日もイタリア政局に振り回される展開となりました。イタリア五つ星運動と同盟は、前日には連立政権を諦め、早ければ7/29にも再選挙実施の方向でした。市場ではイタリアのユーロ離脱(Italexit)懸念が高まり、急激なリスク回避で反応。ところが昨日は一転して連立模索へ回帰しています。ユーロ離脱(Italexit)懸念が後退し、米国株とユーロが急騰。直近下げていた原油価格も上昇しました。
目先はイタリア政局が関心を集めたものの、FRB当局者のスタンスが変化しつつある事も見逃せません。直近FRB当局者からは、インフレのオーバーシュートを容認する姿勢や、利上げ継続に懐疑的な意見が出始めています。「これ以上の利上げが必要なのか?」という心理で金融政策運営を行っていく段階に入っています。おそらくFRBは「利上げに弱腰になってくる」と見ています。
トレードではユーロドルを1.1536で買っていたものの、再選挙の日程を確認しようと一旦閉じたところ、再選挙の見通しが無くなり急騰してしまいました。ユーロの急激な戻りから、売っていた投資家は「踏み上げられた」と考えられます。ユーロドルはユーロだけの事情で動くわけでもなく、米国サイドの金融政策も大きな影響を与えます。FRBの金融政策も忘れずに見ていくべきでしょう。
経済指標は、米5月ADP全国雇用者数17.8万人増(予想19.0万人)、NYダウ306ドル高(+1.26%)、ナスダック65ポイント高(+0.89%)でした。
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