・経済ニュースにも北朝鮮に関する報道が連日で出てきます。近く何らかの結末に至るのか?それとも現状維持のまま何年もいってしまうのか?
万一の時には、株式市場や為替市場を揺るがす大事件となりますから、解決まで成り行きを見守っていく必要がありそうです。
為替市場は北朝鮮有事の反応は「リスク回避の円高になる」と予想しています。それも非常に激しい円高が予想されます。最終的にはG7協調介入に至ると思われます。
※北朝鮮有事の初期反応→超円高と予想。
【対北制裁は第2段階へ】
・トランプ政権は、米中首脳会談中(4月)にシリアにミサイルを発射するとともに、習主席に問題の解決を依頼しました。しかしながら成果は上がらず、北朝鮮は7月に入り2度のICBM発射実験に踏み切っています。
専門家は「新しい段階に入った」と見ているようです。トランプ政権は中国に任せることを諦め、北朝鮮を相手にする第3国への制裁(セカンダリー制裁)に乗り出す模様。
経済制裁で解決できない場合、核保有を認めるか、軍事力行使による排除の2択になりそうです。ティラーソン米国務長官は1日、北朝鮮と「いずれかの時点で対話したい」と表明しました。
対話の条件として核兵器・ICBMの放棄を協調しています。北朝鮮は「米国本土に届く核兵器」を保有した上で交渉するのが目標と考えられています。
廃棄で交渉というスタンスの米国と、保有して交渉というスタンスの北朝鮮との距離は、かなり開いているように見えます。
【攻撃できない?トランプ政権】
・ソウルには米国人が多く暮らしており、仮に避難させれば先制攻撃を悟られてしまう。いずれにしても「反撃能力のある北朝鮮への先制攻撃は出来ない」というのがコンセンサスのようです。
短時間に無力化できる自信があっても、軍事力行使はトランプ政権にとってあまりにリスクの高い選択に見えます。もしソウルで死者が出た場合、政権への打撃は計り知れないものになりそうです。
日本にとっては、軍事衝突が起きずに解決するのが、ベストシナリオなのは間違いありません。米国にとって一番都合がよいのは「(何が起きても)北朝鮮が悪い」という方向へ持っていく事では無いでしょうか。
ティラーソン長官の発言は、米国は対話したいと言いながら、おおよそあり得ない条件(核兵器・ICBMの放棄)を付けています。「米国は対話したいのに、北朝鮮は核兵器・ICBMの放棄をしないから、何が起きてもあっちが悪い」と外堀を埋めるような発言にも聞こえます。
【反撃という先制攻撃】
・個人的には経済制裁の強化により、政権が転覆したり、核・ミサイル放棄の交渉に応じてくれるのが一番かと思いますが、米国のベストシナリオは「全て北朝鮮に責任を押し付ける作戦」では無いでしょうか。
軍事作戦は10個はあると言われておりますが、現状北朝鮮はミサイル発射実験を頻繁に実施しています。
連続で失敗し、北朝鮮領内に落下したケースまでありました。仮にこれが韓国領内に落下していたら大変な事です。
普通に先制攻撃をして韓国で被害が出た場合、米朝戦争に勝っても韓国の反米感情は高まり、反米国家になってしまうかもしれません。
北朝鮮が抑止の核兵器を保有しても、中国や韓国が狙われることは考えられず、韓国にとって(米軍の攻撃)は、余計な迷惑です。
このような状態ですから、北朝鮮が発射実験に失敗したように見せかけて、韓国領内に落ちてしまったり、潜水艦からの発射実験を装って、米軍が韓国にミサイルを発射するなどの偽装をするかもしれません。
北朝鮮が危ない実験を繰り返し、誤って韓国に落下して被害を出してしまった→反撃・報復という作戦もありそうです。
これだと、開戦と同時にソウルにいる米国人の避難を開始しても(遅いと)責められませんし、報復であれば韓国が反米国家になるのも防げます。不測の事態が起きて開戦した場合、それは本当に北朝鮮の仕業なのか?
※当ブログの見解は、あくまでも管理人ZEROの個人的な見解です。最終的な投資判断は、必ずご自身で行って頂きますようお願い申し上げます。