13日はトルコ通貨危機から新興国危機が再燃しました。アルゼンチン中銀は5.0%の緊急利上げで年45%へ。それでもアルゼンチンペソ、インドネシアルピーなどが対ドルで下落しています。トランプ大統領はトルコに対し、米国人牧師解放を求めて大規模制裁を警告。関税引き上げなど執拗に攻撃して来ました。
中国ほど対抗手段がないため、一方的な通貨安に追い込まれています。これに対しトランプ大統領は「いい気味だ」と言わんばかりのツイートをしており、主権国家に対して「ここまでやって良いのか?」という疑問もあります。ドルを突きつけ「解放か破綻か選べ」という状況。
世界一の経済大国が、ドルを武器に外交的な譲歩を迫るとなると、ドルを使っていればいつ同じ目に遭わされるかわからないという疑心暗鬼になります。投機筋との勝負になるならまだしも、米政権に人為的に破綻へ追い詰められては堪りません。今回は流石にやり過ぎかと思います。
この辺りについては批判も出ているようで、トランプ大統領は「米国以外の経済はどうなっても構わない」という趣旨の発言で返しています。とは言えトランプ大統領はつい先月、人民元安に苛立って「FRBの利上げ批判」をしていました。米国としても、過度なドル高は困るのだろうと思います。NYダウは125ドル安(-0.50%)、ナスダックは19ポイント安(-0.25%)でした。
トルコリラ安+リスク回避に連れ、ユーロ円が125円付近まで下げる場面があったものの、その後は126円台へ大きく戻しました。トルコ危機は外交問題へ移っており、中銀の小手先の対策よりも米国人牧師解放がどうなるかが鍵になりそうです。何れにしても時間がかかる問題かと思います。
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